「会社が破産したら会社の経営者も破産しなければならないのか」①

福岡・北九州の会社破産・法人破産を手掛ける野上法律事務所所属の弁護士の岩岡です。
さて、会社の破産申立てを検討される際、会社の経営者の方は「会社が破産したら、私自身も破産しなければならないのだろうか」との疑問を一度はもたれるのではないかと思います。
そこで、以下では“会社が破産したら会社の経営者も破産しなければならないのか”について見ていきたいと思います。
●法律上は、当然に経営者個人も破産しなければならないわけではない。
法律上は、会社と会社の経営者の方個人は、別の人格です。
そのため、会社が破産した場合、会社の経営者個人も当然に破産しなければならないわけではありません。
ただ、会社の経営者の方が会社の借金について連帯債務者・連帯保証人等になっている場合には、話が変わってきます。
●会社の連帯債務者・連帯保証人になっている場合、会社の経営者個人も借金整理が必要となる場合がある
会社を経営されている方の多くは、会社の借金についてご自身が連帯債務者・連帯保証人等になっていることがよくあります。
このように経営者の方個人が会社の借金の連帯債務者・連帯保証人等である場合、会社が破産することによって、債権者の請求は、連帯債務者・連帯保証人等である会社の経営者へ向かってくることになってしまいます。
勿論、経営者の方個人が、この借金を弁済していくことができれば借金整理の必要はありません。
しかし、通常、会社が破産することによって経営者としての収入が断たれることになりますので、返済していくことは事実上難しい場合が多いです。
そのため、このように会社の経営者の方個人が、会社の借金の連帯債務者・連帯保証人等となっている場合には、会社が破産を申立てるのとほぼ同時に、会社の経営者の方個人についても借金整理を検討しなければならなくなります。
・・・その①はここまでとなります。その②はまた近日公開いたしますので、お付き合いくださいませ。
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